ポンドパーソナルジム 羽島

皆さんこんにちは、ポンドパーソナルジムの三浦です。

本日は、肩をスムーズに上げるために理解が必要な「肩甲ー上腕リズム」について触れていきます。
少々マニアックな身体の内容になりますが、最後までお読みいただけると猫背姿勢による肩への影響が理解できますので必ず知っておいて損はない内容となっています。b

肩甲ー上腕リズムとは?

まず「肩甲ー上腕リズム」とは、腕を上に上げる時に「①肩甲骨」と「②上腕(※1)」が一緒に適切なリズムで働いて腕を上げているよという事です。(※1 上腕とは、肩から肘を表す言葉)

腕を上げる際には肩甲骨と上腕はセットで動くので、2つの内どちらかが硬くて動かなくなってしまうとスムーズに腕を上げられなかったり、違う部位で代償する場合もあり負担を増やしてしまう場合もあります。

そして肩甲骨が硬くなると、肩甲ー上腕リズムが上手く働かなくなると肩のインピンジメント(衝突)が起きやすくなり、肩に痛みが発生する場合があります。

そのため肩を上げる動作には「肩甲骨」と「上腕」の動きがカギを握っているという事です。

続いては「肩を上げる動きの内部」を覗いてみましょう。

肩甲ー上腕リズムの肩甲骨と上腕の動く角度の違い

先ほど述べた「肩甲ー上腕リズム」では、肩を上げる際に肩甲骨と上腕が一緒に適切なリズムで働いているという事を理解して頂いたと思います。

次は「肩を上げる際の肩甲骨と上腕の動きの角度」を見ていきます。
まずは背中側からの動きを見てみましょう。

図1 背中側から見た肩を上げる際の動き(筋骨格のキネオロジーより引用)

肩を上げる動作(授業などで挙手をする動作)では、正常な場合に肩甲骨が60°と上腕が120°回転」して、肩を上げています。

これは比率で表すと肩甲骨1 : 2上腕 (肩甲骨60° : 120°上腕)で動いています。
このようにどちらかが一方が硬くなり、可動範囲(関節の動く角度)が狭くなると身体に支障をきたしてしまいます。

次に身体の側面から見た肩甲骨の動きを見てみましょう。

図2 身体の側面から見た肩甲骨の動き(筋骨格のキネオロジーより引用)


身体の側面から肩甲骨を見てみると少し後傾(後ろに傾く)しています。
この後傾をすることで、上手に肩甲骨と上腕のバランスを保ちながら腕を上げる事ができます。

上記で述べた背中側と身体の側面からの肩甲骨の動きを含めて、「肩甲骨の上方回旋」と言います。

肩甲骨の動きについては下の記事にまとめていますので、ご興味ある方はぜひご覧ください。
肩甲骨の6つの動き(こちらの記事はまだアップしていないので、後日アップします。)

さらにマニアックな関節内部の動きについての「関節の転がり、滑り運動」とは?の記事を読むと更に理解が深まると思います。b
(こちらの記事も後日アップしますので、しばしお待ちください。)

肩を上げる際にはたらく筋肉たち

肩を上げる筋肉たちは、肩甲骨側では「僧帽筋上部、中部、下部、前鋸筋下部」が一緒に働き、上腕側では「棘上筋、三角筋中部」主に働きます。

図3 肩を上げる際に働く筋肉たち (筋骨格のキネオロジーより引用)

ちなみにこのように2つ以上の筋が反対方向の力を同時に発揮して骨は同じ回転方向に動くことを「フォースカップル(force-cuple)」といいます。

このように肩を上げるだけでこんなにたくさんの筋肉たちが動いて働いているのです。
こんなにあったら筋肉の1つや2つ硬くなってしまいますよね。(ToT)

しかしながら1つや2つの筋肉でも硬くなり、先ほど述べたフォースカップルが上手く働かなると動作に支障がでてしまうのです。

肩甲上腕リズムを崩してしまう猫背姿勢

猫背姿勢により、肩甲骨と首の付け根に繋がっている筋肉や胸回りの筋肉が硬くなり、肩甲骨や鎖骨の動きが悪くなり、先ほどのフォースカップルの動きが悪くなり、肩の痛みを起こしやすくしてしまいます。

普段から肩を軽く回したり、首回りの筋肉、背中側の筋肉を動かして、硬くしないようにケアを心がけましょう。

次に普段できる肩甲骨の運動を紹介します。

自宅でできる!肩甲骨の動きを健康に保つ5つの運動

『肩甲骨の5つの運動』

【注意事項】
※これらの運動はお腹に力を入れながら行ってください。
(お腹に力を入れる事で、腰が反るのを防ぎより肩甲骨に効きやすくなります。)

① 床上でわきの下運動(前鋸筋下部)
② 直立でわきの下運動(前鋸筋下部運動)
③ お腹を床に付けたわきの下運動(前鋸筋下部)
④ 肩上げ運動 (僧帽筋上部)
⑤肩甲骨引き寄せ運動 (僧帽筋中部、下部)

【トレーニング動画】(5つの動画をまとめています。右上の三本線のマークをタップすると動画の一覧から選択できます。)

※これらの運動で肩に痛みが出る場合は運動は控えてください。

普段固まっている筋肉を運動で動かして血流を促進させましょう。
動かさず引っ張られている程、筋肉は硬くなりやすいです。

猫背姿勢では首の後ろ側の筋肉が固まりやすくわきの下の筋肉(前鋸筋下部)が上手く使えていない場合があるため、わきの下の運動を多く紹介しました。

ウォーミングアップで身体が温まると身体が動かしやすくなるように、血流を良くすることが筋肉をほぐすうえでは大事なことです。

まとめ

肩をスムーズに上げるためには、肩甲骨と上腕のバランスの取れた動き「肩甲ー上腕リズム」が大事です。

硬くならないように普段から肩甲骨周りの運動を行い、肩回りを健康に保ちましょう。

ではまたの投稿をお楽しみに~ノシ

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