ポンドパーソナルジム 羽島

皆さんこんにちは。ポンドパーソナルジムの三浦です。
本日はファンクショナル(機能的)トレーニングについて触れていきます。
ファンクショナルトレーニング」と「筋力トレーニング」は、同じに見えますが実は全く異なります。

今回はその違いと5つの原則についてご紹介します。
それではいきましょう。

ファンクショナルトレーニングとは?

ファンクショナルトレーニングとは、日本語に直すと「機能的鍛錬」です。私たち人間は1つの筋肉だけで動いてるわけではなく多数の筋肉たちが連動して動いています

この特定の動きの連動を良くし、動ける筋肉を作り、体の運動機能を良くするのがファンクショナルトレーニングです。

例に挙げると「歩行」、「速く走りたい」、「高く飛びたい」、「パンチ力を高めたい」など、これらの能力を上げるためにファンクショナルトレーニングを行い、身体の連動を向上させるのが目的です。

一般的な筋力トレーニングとファンクショナルトレーニングの違いは?

一般的な筋力トレーニングとファンクショナルトレーニングの違いは、「鍛えたい特定の部位を非効率的に動かすか」、「動きの目的に合わせて効率的に動かすか」の違いだと考えています。

例えば筋力トレーニングでは、上腕二頭筋を大きくしたいと思ったとき、なるべく筋肉に負荷を多くの時間与えるために、重りを下ろす際にゆっくり耐えたりします。
これは筋肉を育てる上ではすごく大事なのですが、私生活で同じように動作はしないと思います。

私生活では重たいものを地面から持ち上げる時には身体全体を使い、脚→体幹→上半身へと連動させたりします。
「トレーニングのチーティング(反動を使う動作)」の動きに近いです。

つまり筋力トレーニングでは、鍛えたい部位に刺激を与えれば「筋肉」を確かに育てる事はできるのです。
しかし、「動き」を鍛える事はできないのです。
動きというものは全身の筋肉が連動して絡み合っています。

私自身「動ける身体」という事をモットーに10年ほど追求してトレーニングをしてるのですが、動きの最終形態とは、筋肉をいかに使わずして地面の力地球の力を活かすのが大事だと感じています。

ファンクショナルトレーニングの5原則

ファンクショナルトレーニングの定義として5つの原則があります。

① 重量を利用する
② 分離と協同
③ キネティックチェーン
④ 3面運動
⑤ 力の吸収と力の発揮

① 重力を利用するとは

私たち人間は常に重力に引っ張られて、動作をしています。ファンクショナルトレーニングでは重力を意識して、活かし、効率よい動作に転換していく事が重要です。

② 分離と協同とは

私たち人間の機能的な動作は、身体にある多くの関節が「動き」と「安定」の役割に分けて、動作時にはそれぞれ協同して働く必要があります。
例えば、スクワットをする時には股関節、膝関節、足関節がしゃがむ時に「動き」、体幹部は「安定」に働きます。

このようにスクワット1つ見ても「動く関節」と「安定の関節」に『分離』できます。

そしてこの『分離』した関節の役割たちを一緒に働かせることが『協同』と言います。

しかし「股関節や、膝、足関節」の動きが不十分だと、体幹部の腰に負担をかけてしまったり、反対に体幹部が安定していないと、下半身の動きも悪くなってしまいます。

それぞれの関節ごとに「動き」と「安定」の役割があり、協同に働くというアプローチは「ジョイント・バイ・ジョイント」という考えによるものです。(詳細リンク①↓)

リンク①→身体動作の質を高める「ジョイントバイジョイントセオリー」について

③ キネティックチェーン

キネティックチェーンとは「運動連鎖」と日本では言われています。

動作とは1つの筋肉で起こるのではなく、複数の筋肉が連動して動作が起こっています。身体のアライメント(姿勢)や神経、動作の効率化、モビリティーとスタビリティーなどの全身の機能が協調して働く事で機能的な動作が行われます。

3面運動とは

3面運動とは、矢状面 (前後の動き)、前額面 (左右の動き)、水平面 (回旋運動)の3つの面から見た運動のことです。動作は前後・左右・回旋の動作で構成されていて、トレーニングなどはこの3面の動きから考える必要がある。

しかし私はこの3面運動による身体を傾けた場合の面も考える必要があると思います。
これはあくまで個人的主観の考えです。

重力は垂直軸に働いているので、身体を斜めにずらした場合には落下速度が生じます。落下速度が生じる→直立姿勢時より筋力を使わない状態→筋力ではなく重力を活かした重心移動で身体の操作が可能

これは結局同じ3面運動から見た考えなのですが、これはあくまで身体の使い方をイメージしやすくするために作成した図です。

力の吸収と力の発揮

動作をする時には、力を発揮する前に必ず力の吸収をしてから、力を発揮します。
ジャンプ動作を例に出すと、飛び上がる前にしゃがみ込み弾性エネルギーを筋肉、アキレス腱にため込みます。そしてため込んだ弾性エネルギーを再利用して力を発揮し、跳ぶことができます。

このように力を発揮する前には、筋肉を伸ばして(エキセントリック収縮)エネルギーを吸収してから、力を発揮(コンセントリック収縮)が行われているので、
トレーニングも「力の吸収」と「力の発揮」の動きを取り入れてトレーニングする事が必要となります。

力の吸収と力の発揮」については、「筋収縮の種類」と「アキレス腱のバネ、SSC(ストレッチショートサイクリング)のメカニズムとは? ~実はふくらはぎは伸びていない?~ 」←(こちらの記事はまだアップしていませんのでしばしお待ちください)の記事を見ていただければより理解が深まるかと思います。

まとめ

ファンクショナルトレーニングは上記で述べた5つの原則があります。

筋力トレーニング」では筋肉に意識が向いていしまいますが、「ファンクショナルトレーニング」では筋力をいかに使わずして、効率良く動かせるかというところがポイントになってきます。

基礎となる筋力は土台、ファンクショナルは身体を動かす技術、そして効率よく動けるアライメント(身体の姿勢)が大事になってきます。

これらの原則を元に皆さんのトレーニングにいい影響を与えられれば嬉しいです。b

それではまた~ノシ

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参考図書
ファンクショナルトレーニング 機能向上と障害予防のためのパフォーマンストレーニング 中村千秋編 株式会社文光堂 

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